皮膚病発生の反省点
2016/02/13
■水の還流不足
今回の皮膚病発生によって、あらためて現在のベルツノガエルの飼育環境における問題点について色々と考えさせられました。濾過機能が思っていたほど機能していなかった原因は仮説ベースにはなりますが、赤玉土の利用が水の還流をある程度阻害していた環境であったことだと思っています。
何より最も迂闊だったのが、現在の飼育環境におけるケース内の水分量を把握していなかったということです。私のレイアウト構成は、画像のとおり、20cmキューブ水槽 に深さ約6~7cm程度の焼き赤玉を底材として敷き、赤玉がヒタヒタになるぐらいまでの水が入っています。 (見えないようになっていますが、水中モーター式濾過器も設置しています。飼育ゲージの仕掛けはレイアウトの材料と仕掛けをご覧下さい)
今回、初めて飼育ケース内の水換えをしたのですが、その際、分かったのがケース内の水量は100円ショップのプラケース8分目ぐらいしかないという事実でした。現在のベルツノ君のサイズ(直径5cm程度)から排出される尿などの排泄物と水分量を考えた場合、どのくらいのペースで水が汚れていくのかをシミュレーションする必要がありました。
水が汚れる原因はベルツノ君がするフンや尿の排泄物ですが、フンについては見つけ次第ピンセットで取り除くことができるので、それほど水に溶け込んでいくことは考えられません。基本的には通常実施しなければならない「プラケース飼育でフンをしたら直ぐに水換えをする」という要素はシミュレーション上は、あまり考慮しなくてもよさそうです。
■換水シミュレーション
100円ショップのプラケースにウールマットを敷いて水を入れた環境では、大体ケースの1.5分目ぐらいの水が入っている状態です。この状態で4日に1回の水換えを行うとするとケース8分目の水分量では、約6回分の水換え量、すなわち4日×6回=24日分に相当します。つまり、プラケース8分目の水量では24日後に全換水を行うことで、プラケース+ウールマット飼育にて4日に1回の水換えを行ったのと同じ状態(水の汚染度)になるというのが第一の理論値です。
ただ、フンは見つけ次第ピンセットで取り除くのであまり考慮する必要はなさそうと書きましたが、常に100%取り除けているとは言えませんので、水質汚染に与える影響を10%程度と過程しますと、最終的な理論値は24日×90%=約22日ということになります。
■導きだした理論値
これに内部に設置してある濾過器や赤玉でのバクテリア等による濾過機能を考慮する必要があるわけですが、今回の場合、現在のレイアウト構成での飼育開始から発病まで約2ヶ月間、水換えを行わず蒸発した分の足し水をするのみという状態でしたので、管理上は約1ヶ月に1度のペースでケース内の水換えを実施すれば一応問題は発生しない範囲であろうと考えています。
以上が、私の飼育環境における一定の管理基準となる訳ですが、やはりベルツノ君の状態を毎日欠かさす観察し、少しでも異変を感じたら直ぐに水換えを行うことがベストであるのは言うまでもありませんね。